コミュニケーション力と社会適応力

コミュニケーション力と社会対応力をつけるためには

今の日本の若者はコミュニケーション力が足りない、あるいは社会対応力に欠ける人が増えている、と言われています。

受講生にもそのような悩みを持って来られる方も多くいます。

 

ほとんどの方が「どうやったらコミュニケーション力がつけられるのだろうか?」と模索され、いくつかの教室を受講されて、それでもうまくいかない、という方が私どもの教室を訪れる場合が多いようです。

 

「コミュニケーション力をつける為に、ある教室に行ったところ、グループごとに分かれて話し合うというセッションをやった。皆、おとなしいコミュニケーション力のなさそうな人が集まっていた」などという話をよく聞きます。

 

私自身が昔はコミュニケーション力の無い人間でしたから、こうした教室やセミナーなどを転々として、何とか自分を改善できないものか?と、探しあぐねたものです。

 

もちろん、ある一定の基礎的土台のある人なら、何人もの中で話すことを通じて、コミュニケーション力をつけていく人もいます。

 

ただ、私はそこまでの基礎的な土台ができていませんでしたから、集団の中ではより委縮してしまい、そこから脱することができませんでした。

 

当時の私と同じように悩んでいる人が多いことに驚かされます。

 

では同じ悩みを持っていた私がどうやって自分を変えていったのか・・・!

なぜ社会に対応できないのか

そもそも、私がなぜ社会対応力がなかったのかというと、今考えてわかることは、1番は「わからないことをずうずうしく人に聞く勇気がなかった」ことです。

 

どのような組織でも、何の仕事でも最初は誰でもわからないもの。まずは、先輩が一通りのことを教えてくれます。

 

でも教えてもらったからといって、パーフェクトにわかるものではありません。普通の人はわからなかったら、普通に聞いていくものですが、それが思うようにできない人達がいます。

 

(こんなこと聞いたら忙しいのに悪くないだろうか?)

 

(馬鹿な人だと思われるのではないだろうか?)

 

ああでもない、こうでもない、と葛藤します。

 

更に、勇気を出して聞いても「えっ、どういうこと?」などと聞き返されると(私がちゃんと筋道立てて聞くことができないから・・)と、更に落ち込みます。

 

また、世の中はパワーバランスの世界ですので、小さな声や自信なさそうに言うと突っ込みたくなる人も必ずいる。

 

そこでますます最低限のことしか聞かない。

 

日々緊張しながら送っている

そんな積み重ねから、少しづつ組織の中からずれが生じて、周りに壁をつくっていってしまうわけです。

 

これは、仕事というだけでなく、人間関係にまつわることでも何でも、同じです。

もちろん原因はこれ以外にも様々ですが、圧倒的にこうしたタイプの人が多いのです。

 

人間関係の中でひたすら緊張しながら日々を送っているタイプの人が多いのです。

ですので、いくら大勢の人がいる、という環境に放り込まれたとしても、自分の素地が変わらないわけですからどうすることもできないわけです。

 

やはり1つ1つのスキルをつけて、自分に自信をもってもらうことが1番です。

 

「自分の思いをきちんと伝えることが出来る」

 

この自信ができると、人への対応は全く変わってきます。

 

自分に自信をつける方法

では自信とはどういうことでできてくるのか、というと

 

大きい声を出して話しても大丈夫!

 

話を筋道立ててまとめられ、それを話として表現できる

 

周りのパワーに圧倒されない

 

といった、本当に基本的なことをいかに身につけられるか、コツコツとした練習しかありません。

 

こうした1つ1つのスキルを身につけていくためには、プレゼンテーションレッスンに勝るものはないと思っています。

 

プレゼンテーションでは、発声、滑舌、話しの構成、表現力、ブレイクスルー(古い自分を壊す)、説得力、話すパワー、など、様々な能力を多岐に渡って身につけられます。それ以外にも、同時に自分の内面も鍛えられていくのです。

 

例えば、私がよく、師に注意されたことが

 

「話すときに、私はどう思われてるか?など、自分にベクトルを向けると絶対に良い話はできない。この話でこの人達に元気になってもらいたい、など、相手にベクトルを向けなさい」

 

ということです。

 

その練習によって、自分の中から自意識過剰の心が消えました

 

私どもでは、ある程度基礎ができて、できるようになった段階でグループレッスンに出て、他の人たちがいる前でもそれが通じるかどうかを試してもらうことをすすめています。

 

今までの経験では個人レッスンでスキルを身につけられた方はグループに出られても同じようにできる方がほとんどです。

 

私自身も、ある時、いきなり2千人の前で話すことになったというアクシデントがあったのですが、スキルを本当に身につけた以降は何人だろうが全く関係なく、あがることもなく、話せるのだ、ということを実体験しました。

 

ここまで話すと、

「いや、大勢の前で何も話せるようにならなくてもよいから、コミュニケーション力をつけたいのだ」

という声が聞こえそうです。

 

ところがこのくらいのプレゼン能力が身につけられると自然と度胸もつき、自信もつきます。

私も以前は対人恐怖症だったのが、まったく人が恐くなくなりました。

 

そうすると対人での緊張はどこふく風、自分が一体何を恐れ、緊張していたのだろう?と思うわけです。

スキルを身につけるたびに心も変わっていく

もちろん、ここまで変わるためには人によって何年も、中には10年単位でかかる人もいますし、それぞれです。

 

一般的な普通の人が1定レベルの目標に達するのにどのくらいのスキル練習が必要か?というのは大体予想がつきますが、こうしたマインド(心)が深く関係する場合には予想はなかなかつきません

 

人の心は予想を超えたものであり、つかみどころのないものです。

 

そのつかみどころのない心をコツコツと変えていく世界なわけですから、大変かもしれませんが、非常に面白く、このプレゼンテーションの可能性に気付いた人は病みつきになるかもしれません。

 

ただ、言えることは確実に前進できるし、いつかは自信をもってリラックスして、堂々と世の中を渡っていける日が必ず来る、ということです

 

私は昔は(自分の暗い性格は一生なおらない)とあきらめていたのですが、決してそんなことはない!ということをわかってもらいたいと思っています

 

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