印象を変えるには、まず声から
人の印象は声で決まる部分がとても大きいです。
怖い、優しい、明るいなど、いろいろな印象が、その人の声で感じる場面をあなたも見たことがあるでしょう。
当校に通われていた方で、いい印象で話したいのになぜか誤解されて冷たく思われてしまう、ということに悩まれていた方がいらっしゃいました。
その方の場合、口を動かすクセがついていないのと、真面目に言う時にはしっかり力を入れて話すという考えが強い部分がありました。
レッスンをしていって、口を動かして明るく聞こえる口の形で声を出してみると、きちんと明るい印象で聞こえる声になっていることと、自分では真面目でしっかりと思っていた表情が怒って見えるような形になってしまっていたことを確認していただき、自分の意図に近い表情にするための動かし方を練習していきました。
すると、”トラブルが減って、みんなよく話しかけてくれるようになりました。ただ、よく頼られるようになったのが少し大変です。”と言っていただけるほどの変化がありました。
印象というのは気持ちや性格という生来のものだから変えられないと思ってらっしゃる方が多いのですが、声は物理的に出ているものです。
顔、口の動かし方や息の使い方という、体の使い方で印象は決まっているのです。
当校では、その方のクセを見て、力が入りやすい所や口、顔の動きが小さい部分をトレーニングして短時間の練習でも印象は大きく変わった声の出し方が出来ることを体感していただいています。
明るい声というのは明るい気持ちから音が出ているわけではありません。そう聞こえる音を出す”形”から出ているのですから形さえ整えれば誰でも出せるのです。
声質は体の大きさ、男性、女性などその人固有の部分が大きいので”誰かの声のようになる”は難しいですが、印象というのは男性でも女性でも、体が大きくても小さくても、明るく感じる人、暗く感じる人がいます。
形を整えれば、いくらでも自分の表現したい印象に変えていけます。
練習すればすぐに明るく聞こえる声や落ち着いて聞こえる声など自分の声ではっきり変化が分かる形で出せることを感じていただけるのですが、当然使い慣れない筋肉を使うようなものなので、固かったり上手く出来ない部分はあります。
さらにその状態を使い慣れて日常にも応用していくには、その状態で話を組み立てる練習も必要なのですぐには身に付きません。
しかし、性格を変えようという話ではなく体の動きの幅を広げるストレッチのようなものなので、誰でも練習していけば思うように表現力がついていきます。
表現は心ではなく形
やる練習としては表情筋や目の動かし方の練習です。
鏡を見て、笑った表情、怒った表情など試していただくと分かると思いますが、大体の方が自分で思ったよりも表情として大きく出ていないと思います。
しかも、自分の意図していない形で出ているクセがある方も多くいます。
眉間にしわが寄ってしまいやすいとか目に力を入れやすいなど、怒っている、不満に思っているというように思われやすい動かし方のクセがあると、それが誤解の原因になっていることがあります。
当校でもレッスンして多いのが、笑った口の動かし方をして鏡を見てみたらほとんど動かせていない方です。自分で思う口の動きと外から見た時の動きではほとんどの場合で思ったより小さい方が多いのです。
しかし、これはクセですので動かし方を練習して変えていくことで自分の印象というのは出したい、思った形に近づけていくことが出来ます。
ダンスのトレーニングなどと同じで動かすのに筋肉もいりますし練習も必要です。
しかし、身体の動かし方の練習ですので、動かして外に出ている形と自分が思った形を一致させて動かしやすいように練習していけば誰でも動きがよくなっていきます。
このように当校では、その方の表現、表情のクセを見て、よりその方が出したい印象、話し声の印象に近づけられるよう誰でも成長できるトレーニングを行っています。
内容よりも話し方
誤解を受けやすい、伝えることに苦手意識がある方で多いのは、話す言葉の内容にこだわりすぎてしまっている方が多いです。
文字で伝える時はそうなのですが、話し言葉では文字的な内容はあまり重要ではありません。
それよりも話し方、表現方法が重要です。
例えば、同じ”馬鹿だなぁ”という言葉を言われても、親しみを持って言われたと感じるか、本当に馬鹿にされたと感じる言い方だったかで大きく変わってきます。
文字として正しく伝える語彙を多くしていく前に、表現として自分の思った形で伝えられる力をつけるということが先決です。
表現力がつくことは、嘘をつくことではない
表現力がつくというと、何か嘘をうまくつけるようになる悪い人になるような印象があるかもしれませんが、そうではありません。
その人が伝えかった感情を正しく相手に伝える力がつくというのが、表現力がつく、ということです。
当校に来られる方で、多いのが”楽しいことを伝えようとしたのに暗く聞こえてしまう”や、”真剣に話しているだけで怒っているように思われる”というように自分の思った方向と違う、誤解されやすいという方が多いです。
それは語彙や言葉の使い方の問題と考えがちですが、それよりも声の出し方の問題なことがほとんどです。
野球などのスポーツですと、初心者がバットを振っても思った方向にボールが飛んでいかないことはイメージできると思いますが、声の出し方もまったく同じものです。
ただ、ボールだと思った方向に行かないのは練習が足りないからというのがイメージ出来ると思いますが、声ですと飛んだ方向も自分では確認しにくいので調整がしにくいのです。
当校では、その思ったとおりの伝え方が出来る調整のお手伝いをしています。
自分に嘘をついて明るい性格になりましょう、という話ではなく、明るく伝える自分の幅を広げるのです。
当然、今までの自分のキャラクターなどで、これだと明るすぎるかなとかがあっても、調整する力がついていくだけなので、何か決まった明るい性格に変わってくださいという話ではなく、自分の幅を広げられる自信のつくトレーニングを行っています。
ほとんどの方が伝え方、伝わり方が分からない状態で声を出し、話しているので、それが原因で誤解が生まれぶつかってしまうことがとても多いです。
交通ルールがわからないまま車を走らせてしまうようなものなので、私はとても残念に感じています。
鏡を見て、笑った表情、怒った表情など試していただくと分かると思いますが、大体の方が自分で思ったよりも表情として大きく出ていないと思います。
しかも、自分の意図していない形で出ているクセがある方も多くいます。眉間にしわが寄ってしまいやすいとか目に力を入れやすいなど、怒っている、不満に思っているというように思われやすい動かし方のクセがあると、それが誤解の原因になっていることがあります。
しかし、これはクセですので動かし方を練習して変えていくことで自分の印象というのは出したい、思った形に近づけていくことが出来ます。
ダンスのトレーニングなどと同じで動かすのに筋肉もいりますし練習も必要です。
しかし、身体の動かし方の練習ですので、動かして外に出ている形と自分が思った形を一致させて動かしやすいように練習していけば誰でも動きがよくなっていきます。
私がレッスンをしていて印象に残っている方がいます。その方はコミュニケーションが苦手でよく怒られるという事で来られたのですが、眉間にしわを寄せるクセや口を下げてしまうクセがあり不機嫌そうに見えとっつきにくく見えてしまう印象の方でした。しかし、お話してみるとすごく良い方で真面目で良い方でした。これはもったいないと感じ、表情のトレーニング、良い印象の声で話をするトレーニングをさせていただきました。
そうすると、周りから”なんか良い事あった?”とよく話しかけられるように変わっていかれて、結果としてコミュケーションを取るのが楽になり怒られることも少なくなったとおっしゃっていただけました。
このように印象というのは決まってしまって変えられないものではなく練習で確実に変わっていけるものです。
ぜひ、当校で変われる事、成長できる事を感じていただき、印象というのはいくらでも自分の思う方向へ変えていけるんだということを実感してください。
変化の感じられる体験レッスンを小金井教室での対面レッスン、ZOOMを使って行うオンライン形式で行っています。電話や問い合わせフォームからご予約ください。
![]() | 東京の話し方教室 堀口メソッドボイススクール 著者 堀口 明保 昭和55年生まれ。玉川大学卒業。話し方教室講師および産業カウンセラー(社団法人日本カウンセラー協会認定)。コミュニケーションこそあらゆる業種の仕事にかかわらず、生活の根幹を占めるものと認識。さらに、その中で最も重要なものが話し方にあると考える。一般社団法人「日本コミュニケーション技能協会」代表。 2007年より堀口メソッドボイススクールで講師に従事し10代から80代まで、様々な年齢の方々の悩み(声が小さい、加齢とともに枯れるなど)に対応し、改善してきた実績を持つ。 |