話していると苦しくなってきてしまう_改善のためのボイストレーニング

こんにちは

今回は話をしていると苦しくなってしまう方向けの話をします。

 

人前に出て話す場面で苦しくなって声が出しづらくなってしまう、こういった経験があると話す場面そのものが怖くなってしまいます。

 

これはとても辛いことです。

 

当校に通われた方で、PTAで役職につくことになってしまい人前で話さなければならなくなってしまった。学生時代から教室でさされて喋ることも避けるぐらいだったのに…ということで困られて来られた方がいらっしゃいました。

 

しかし、その方も当校で呼吸を意識して声を出す練習していき、人前で話すことを意識しても喋れる事、さらに実際の場面でも話せた経験を経て苦手を克服されていかれました。

 

今回はどのようにして当校で成長が出来て変われていったのかをお話していきます。

声は息を使って出す

苦しくなってしまう方は何が原因でそうなっているかというと、原因の多くは呼吸の仕方にあります。

声は空気を使って出ています。息を吐くときに喉が震えて声になるのです。

 

苦しくなってしまうというのは、話していって息継ぎをせずに声を出して息が足りなくなって苦しくなるか、力を入れて息を吸いすぎてしまい苦しくなってしまう、というように呼吸が関係していることがほとんどです。

 

息継ぎをせずに話してしまうのは、急いで話してしまうクセがある方に起こりがちです。

 

話しているとどんどん早口になってしまう方に多く、間が空くのが怖いという気持ちや早く終わらせたいという気持ちから急いでしまうとおっしゃる方が多いです。

 

焦って苦しくなってしまうのを解決していくためには自分の息の量を確認し、どれくらいの長さなら楽に話していけるのか、途中で息継ぎをしてもそんなに遅くならないことなどを確認していただき余裕のある話し方を物理的に確認し練習していくことが解決に繋がります。

 

当校で話していると苦しくなってしまうというお悩みで受講された方で教師をされている方がいらっしゃいました。

その方もレッスンの際に録音したものを確認していただいたら、思ったよりもすごく早く話してしまっていると、まず自分の話し方のクセを確認していただきました。

その方の話すクセに合わせてレッスンをしていますので、少しづつ速度のコントロールが出来るように自分の肺活量と話しやすい間の取り方を意識した練習をしていき、授業で落ち着いて話せるようになった!とおっしゃっていただきました。

その結果、長い講義をしても疲れにくくなったことや生徒さんの理解度も良くなったと嬉しい報告をしていただきました。

 

呼吸と共に速度のコントロールが出来るようになると、自分の思った方向に変わっていき、苦しくなくなるのと同時に話す内容自体も良い内容に変えていくことが出来るのです。

 

 

息を吸いすぎて苦しくなってしまう方もいらっしゃいます。

原因としては緊張して力が入りすぎてしまい苦しいことを息が足りないと考え無理に吸いすぎて苦しくなってしまう方が多いです。

 

少し実験をしてみましょう。

一気に勢いよく息を吸ってみてください。恐らく肩、胸が上がり力が入る、苦しくなる状態を確認できると思います。

これが息を吸いすぎている状態です。

この状態で考えながら話そうとすると焦りやすく、話が出てこなかったり、まとまりにくくなってしまいます。

試してみて緊張して苦しい時の状態と同じと感じた方もいらっしゃると思います。

 

息が足りなくなるだろうと息を吸いすぎてしまい、かつあまり大きな声で喋らず話していると息を消費しないで苦しさからまた息を吸いすぎてという過呼吸のような状態になってしまいます。

 

落ち着くためにはまず、ゆっくり息が吐けることが重要で、急いでたくさん吸うというのは落ち着いた呼吸と逆の焦りやすい状態を作ってしまいます。

 

特に早く話さなきゃ、と、焦って考えてしまうとそういった状態になりやすいです。

当校で見ていても、質問をされて焦ったときに息を詰めて考えてしまうクセがある方が多くいらっしゃいます。

 

当校ではまずゆっくり息を吐く練習から初めてゆっくり吸える呼吸を練習し、落ち着きやすい呼吸というのはどういうものなのか、これもその方のクセを見て適切なトレーニングをお教えしています。

 

とっさに答えられない、話せないということを、自分の頭の回転や語彙力が足りないせいだと思ってらっしゃる方が多いのですが、私がレッスンをしていて思うのは、ほとんどの方が落ち着いて考えられる状態さえ作れるようになったら、とっさのことでもちゃんと話せる能力を持ってらっしゃいます。

知識や頭のキレといったものの違いよりも、落ち着いた呼吸の状態で本来の力さえ発揮出来たら解決できている方がほとんどなのです。

 

すぐに苦しくなり答えられず頭が真っ白になってしまう、ということがお悩みで来られた方も、良い呼吸の状態を作り、こちらから簡単な質問をしていくと、スラスラと話すことを見つけられて楽しくお話されていました。

その方は、何か言われると焦って話せなく苦しくなってしまうということで来られたのですが、トレーニングをしていったら、近所の方やご家族に何か言われたときも楽しく答えられて、とても日常が楽しくなったと言っていただけてとても嬉しかったです。

 

このようにその方の話し方のクセを確認して、その人にとって必要な練習をして力のつくトレーニングをしています。

 

話すことは呼吸や気持ちに大きな影響を受けます

 

しかし、気持ちを変えるというのはとても難しいことです。ストレスを受けないようにしよう、緊張しないようにしようなどというメンタルを変えていくのはかなり無理なことです。

 

ですが、呼吸のクセを変えていくことは練習でいくらでも積み重ねていくことが出来ます。

大切なのは息の使い方

上手に話せない悩みを持つ方は、原因は自分の語彙の少なさや頭の回転の悪さのせいだ、と感じている方が多いのですが、私の見てきた限り大部分は話をする時の息の使い方に原因がある方がほとんどです。

 

息を吸って休みを入れないため、言葉も出にくくなり、息苦しくなって頭も真っ白になってしまいます。

 

練習の際には話をしていて楽なリズム、自分が楽に話せる言葉の長さを確認していただくように練習しています。

一息で喋れる量には個人差がありますし、自分が楽に喋れる声の大きさ長さも人それぞれです。

 

ブレスを急がずに入れてこれぐらいは喋れるというのを練習で確認して身に着けていくことが肝心です。

しかし、クセを見てもらいながら楽に話せるリズムさえ体得してしまえば、話をするとき、楽な状態、言葉の出やすい状態を作っていけますので悩みが大きく改善していけます。

 

言葉が詰まるというときは、勉強量やセンスの問題と感じがちですが、それよりもこういった練習でその方が培ってきた本来の力を発揮できるようにしていくことが何よりも先決です。

 

また、こういった練習は自分のクセに気付いて、良い状態はこれだなと体で確認できていけば、いい話し方のクセがついていきますので、誰でも着実に、適切な練習さえすればやればやるだけ大きく力をつけていくことができます。

 

大切なのはあなたのクセさえわかれば変わっていける問題という風に意識改革していくことです。

 

話し方と呼吸のクセを自覚し、まずは練習の時には出来るように。

更にそこから話を考えながらでも出来るか試していくなどして成長して実力をつけていけば、実際に話す場面で練習の何分の一かでも話しやすい呼吸で話すことが出来ます。

 

何分の一を変えられるだけでも、何もしていなかった、苦手意識が強かった時よりも確実に成長できていますし、急なアクシデントでも苦しくならずに答えられたという経験が増えていき、話せる自信に変えていけるサイクルに入れます。

 

そういった積み重ねをすることで、緊張する気持ちはあっても喋ることは出来た、いつもよりは苦しくなく最後まで話せたという成長をしていけて、結果的に誰でも緊張しにくく、苦しくなく話していく力がついていきます。

人前で話す前に落ち着いた状態を作る

いい状態で話が出来ても実際の場面で緊張してしまうと実力を発揮できません。

人前に出る時に緊張しないようにしましょうというのは難しいですが、緊張しにくくする、緊張したとしても話せるようにすることはトレーニングでどんどん上手に出来るようになります。

 

話をしている最中に呼吸のことはなかなか意識出来ませんし、意識しすぎてしまうと力が入り逆効果になってしまいます。

 

長く息が吐ける落ち着いた呼吸の状態をなるべく多く作れるようにしておくことが大切です。

 

特に、これから話をするんだという待機をしている時に、アレを言わなければ、間違えないようにしなきゃ、など、話す内容にばかり集中してしまうと力が入り緊張してしまいます。

 

まず、呼吸に集中して長く息を吐けることを確認していきましょう。

 

当校でも、例えば口から息を吐いている空気の流れに集中する、膝に置いている手を脱力しながら呼吸に集中するなど、その方が意識しやすい簡単なことに集中して呼吸をすると落ち着きやすいこと、長く落ち着いた呼吸が出来るようになっていくことを確認するような練習をしています。

その方の姿勢や呼吸のクセ、緊張してしまう場面などを伺って、即効性のある適切なトレーニングを行うことが重要です。

 

落ち着いて話せる状態を作ったあとに、話すこと伝えたいことを確認していくと、スムーズに確認出来ますし話をする出だしを良い状態で開始していけます。最初にいい流れを作れると落ち着いて話せますし相手に与える第一印象も格段に良くなります。

 

弱点の意識改革

落ち着いて話せる呼吸と話し方を意識していただいた後は、その方に合わせて話す内容面のレッスンをしています。

 

言葉に詰まる、頭が真っ白になり言葉が出てこなくなるという方で、この呼吸さえ変われば解決される方もいらっしゃいますが、心理面でのこともハードルになっていらっしゃる方も多いからです。

 

例えば、人に誤解される、悪い意味で取られてしまうという経験が多い方は、悪く取られないにはどう言ったらいいだろう…と、言う言葉の選び方で大きく悩んでしまったりします。

 

こういった方には良い印象での伝え方や、分かりやすく伝えるための話の構成方法といった練習で一つ一つハードルをなくし、言葉を選ばなくても思ったそのままを伝えて悪く取られることなく、自分の真意をちゃんと伝えられるんだ、という自信と経験を少しづつ培っていく必要があります。

 

このように、心理面も話す上で大きなハードルにはなるのですが、一つずつ意識して練習していけば確実に改善していけるものです。

 

呼吸のクセの改善よりはその方の考えるクセの把握や、表現力の練習など通じて少しずつ身に付け改善していくため、時間がかかることは多いのですが、確実に変わっていっていただけて悩みを解決していただけるようレッスンをさせていただいています。

考えをまとめる、話の構成術トレーニング

落ち着いて考えられる、話せるというベースが作れると、話す内容を考えたり話す構成を組み立てる余裕が出てきます。

しかし、この部分もただ闇雲に考えても中々思い浮かべられなかったり、上手く伝わるような話の構成に出来ない方が多いです。

 

当校では、この話の構成術に関しても実践的で成長できるトレーニングを実施しています。

 

話すことを見つけられないという方には質問を通じて、話す要素を見つけるトレーニング

話してもうまくまとまらなく、伝わりにくいという方には、話すテーマの見つけ方や伝わりやすい順番で話すトレーニング

というように、話の構成に関してもトレーニングでルールを理解できると、話すことへの抵抗感が大きく下がります。

 

こういったレッスンを通じて、話すことそのものへのハードルを下げ、話しても苦しくならないし楽しく話していける自信をつけていただけると、その方の持っている可能性を大きく広げていけます。

 

話しているとすぐ苦しくなってしまうから…と、コミュニケーションの場を避けてらっしゃった方が、練習を通じて、やりたかった趣味のサークルにどんどん参加出来るようになったと言っていただけたり、自分の技術を伝える教室を開催出来るようになったとおっしゃっていただけたり、という嬉しいご報告をいただく度に私はその確信を深めています。

 

このようにその方に合わせて実践的な積み重ねを出来る成長を実感できるトレーニングを当校では行っています。

 

当校は堀口真理の作ったメソッドと1000人以上の方を見てきて培ったノウハウがありますので、その方にとって適切なレッスンを変化、成長を感じられるようにレッスンしています。

 

変えられない変わらないんだと諦めずにぜひ当校で変化を感じてください。

 

どうレッスンをしていくか、どう変われるかを感じられる体験レッスンを無料で行っています。

お一人お一人から話を伺ってレッスンしていますので予約制です。

小金井教室での対面レッスンの他、ZOOMを使ったオンラインレッスンも行っているのでどなたでも受講可能です。

お電話や問い合わせフォームからご予約ください。

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東京の話し方教室 堀口メソッドボイススクール

著者 堀口 明保

昭和55年生まれ。玉川大学卒業。話し方教室講師および産業カウンセラー(社団法人日本カウンセラー協会認定)。コミュニケーションこそあらゆる業種の仕事にかかわらず、生活の根幹を占めるものと認識。さらに、その中で最も重要なものが話し方にあると考える。一般社団法人「日本コミュニケーション技能協会」代表。

2007年より堀口メソッドボイススクールで講師に従事し10代から80代まで、様々な年齢の方々の悩み(声が小さい、加齢とともに枯れるなど)に対応し、改善してきた実績を持つ。