話し方のコツ つなぐコミュニケーション力
異質のグループをつなぐには、どのようなコミュニケーション力が必要か
企業や団体からの依頼で「異質のグループをつなぐ役割をしてほしい」というものがあります。AのグループとBのグループがそれぞれ独立してある仕事をしている、協力し合えればとても良いものが生まれるのにそれがうまくいかない、というのです。これは一般社会でもよくあることではないでしょうか?例えば高齢者の方がたと若い子育て中のお母さん。縦割り行政などと言われて、役所の中でもそうかもしれません。
単なるコミュニケーションの場をつくってもうまくいかない
ある団体は、そうしたグループどおしをつなげたいと思い、何度も合同会議や合同飲み会をしたそうですが、どうもうまくいかない、つなぎ役が必要だというのです。最初見学をさせてもらったのですが、さすがにうまくいきません。 最初はちょっと硬い雰囲気でなかなか話がすすまない。そのうちだんだん意見を言う人も増えてきたのですが、どうも相手の問題点が目につくようです。そうするとお互いに問題点のつつきあいのようになってしまいました。進行役をしていた方が「今日はお互い言いたいことを言い合って有意義だった」としめくくられていましたが、その後うまくいったかというとそうもいかないようです。
明るいコミュニケーションが生まれる空気とは
そんな時はどのように空気を変えていったら良いでしょうか?「空気」というのは不思議なもので、明るい場やプラスの空気が重要。それさえつくれれば、ほとんど後は自動的に良いものがかもしだされていくといっても過言ではありません。「自分がやっていて相手に役にたつだろうと思うことはなんでしょう?」「相手のグループの良いところはどんなところでしょう?」などなど、プラスの話を引き出していく進行をしていくと、ものごとは良い方向に進みます。
さきほど自動的に・・という話をしましたが、人間は本来素晴らしいものを生み出していくものだと思っています。明るいプラスの場をつくる、お互いに認め合っていくような意見をひきだしていく投げかけをする・・・ということだけをして、後はそこにいる人達を「信じる」。この「信じる」ということも易しいようで自分に信念をもっていないと難しくなってしまうから不思議です。そんな場づくりこそが重要でしょう。
良いコミュニケーション 何がダメかよりどうすれば良くなるか
「会議」ということでもう1ついうと、テーマの選び方も大切です。「何がダメだったのか?」をテーマにしているとなかなか良い方向へはすすみません。同じことでも「どうすればよくなるか」をテーマにすると画期的な素晴らしい意見がでてきます。「何がダメだったのか」も「どうすれば良くなるか」も良く考えれば同じことなのです。でも、こうした「どこに視点をもって考えるか」で全く生み出されるものは違ってきてしまうでしょう。
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