誰でもできるあがり症を克服する方法

「話し方」を学ぶことで1番素晴らしいと思うのは性格を変えていけることです。

 

暗い話し方から明るい話し方に変えるトレーニングをすれば、自己イメージも明るくなって、それに伴う形で性格も明るく変えていきます。

その性格が変えられる、という中で「あがり症」ということがあげられます。

あがり症を克服するための話し方のトレーニング、話し方のコツとはどんなものでしょうか?

 

話の内容や構成を考えることはできるのだけれど、人前で話すとなるとあがってしまって、うまく話せない、

話し方の本を読んだり、話し方講座やセミナーにも出席してみたのだけれど、頭でわかってもなかなかうまくいかない・・・

 

何とか「あがり症」を克服することはできないだろうか?というお悩みを持つ方も多くいらっしゃいます。

 

人前で話すときの「あがり症」ですが、どんな方でも多少なりとも「人前」に出るとあがってしまうものです。

 

これは当教室の講師の話ですが、以前、企業や団体から依頼を受けて研修講師をしていた時のこと、通常30人位のクラスで行っていました。ところが、ある団体から依頼を受けて会場に行ったところ、なんといきなり2千人の会場だったのです。それはもう、びっくり! 30人と2千人では景色が全く違います! まだ若かったこともあり、カァーッとあがってしまったのです。ところがそこは常に「呼吸」や「発声」「話し方」をトレーニングしていたものの強み。

 

第一声の挨拶だけは緊張からあがってしまったものの、その後はちゃんと自分を取り戻し、いつもどおりの調子でできたのです。

 

「日ごろのトレーニングはやっぱりすごい!」というのが実感です。

 

このような例からわかるように、「あがり症」はだれでも大なり小なり持っているものです。それはなぜあがってしまうのか、いつでもどこでも「あがり症」なのか、特定の人達や状況の前だとあがってしまうのか、やはりその原因に合わせて「呼吸」「発声」「話し方」の練習、トレーニングをすること。

 

これは本当にオーソドックスかもしれませんが、最も効果が高い安心な方法です

 

あがり症を克服するための話し方に適した呼吸法とは

話し方において、あがり症を克服するためには「呼吸」「発声」「話し方」がポイント、という話を前回よりしてまいりましたが、今回はその中で、特に「呼吸」についてお話します。

 

「話し方」の中で「呼吸」は最も大切で基本を為すものだと思っています。

 

話し方もコミュニケーションも「呼吸」そのものだ、と言っても過言ではありません。

 

その証拠にカァーッとあがり症全開になったとき、自分の呼吸がどうなっているかちょっと確かめてください。

 

それまでがいかに素晴らしい「腹式呼吸」をしていたとしても、全員、誰1人として例外なく、「胸」や、ともすると「喉」の方まで息が上がってしまっているはずです。

 

呼吸というのは気持ちや体調、状況などの変化で上がったり下がったりします。

緊張したときに気持ちを落ち着けるために深呼吸をしたら、グッと落ち着けた、という経験はあるでしょう。

 

つまり、話し方における、あがり症を克服するための呼吸法のポイントは「腹式呼吸」ということになります。

 

ところが、この話し方における、呼吸のトレーニング、コツというのが、簡単なように思えて意外とやっかいなのです。

 

生徒さんの中には「あがり症」に悩み、「〇〇呼吸法の教室に何年も通った」という方、スポーツをやっていたので、腹式呼吸のトレーニングはずっとやっていた、という方、「腹式呼吸をしてみてください」というと素晴らしい腹式呼吸をされる方、など多く来られます。じゃあその方達が、話し方において、あがり症が克服できているか?というと否なわけです。

 

もっというと、歌の練習をしていてお腹から声を出して素晴らしい歌唱力のある方でも、話し方における「あがり症」は克服できていないのです。テレビでも、素晴らしい声で歌われる歌手の人がマイクでインタビューされると、とたんに緊張してモゴモゴ・・・、あの歌声はどこに行ったの?と思う人が結構いますよね。

 

歌のうまい方が話し方もうまいか、というとそんなことはありません。

 

「歌うときには全然あがらないのだけれど、話して、と言われると、とたんにあがっちゃうのよね」

という方もいらっしゃいます。やはり歌と話し方とでは違うわけです。

 

スポーツの応援団で腹式呼吸のトレーニングをして、応援団で声を出すときには全然あがらないのに、話してとなったとたんに緊張してあがってしまう、という方もいます。

 

勿論、単独で腹式呼吸のトレーニングをすることは決して否定していません。健康にもなれるし素晴らしいことです。でも、せっかく腹式呼吸をマスターしたとしても、お腹で吸い上げた空気(物理的にはお腹で吸うわけではありませんが)は、どこかへ消えてしまって、話すときには全く違うところから声が出るのでは、その腹式呼吸が生かされているとはいえません。そういう人のあまりに多いこと!

 

勿体ないなぁと思うわけです。

 

つまり、話し方におけるあがり症の克服には、腹式呼吸が大切なのですが、その呼吸が「話す」声とちゃんとつながっている、ということが良い話し方の大きなコツになるのです。

 

東京の話し方教室 堀口メソッドボイススクール

著者 堀口 真理 >>詳細はこちら